子どもが文句ばかり言う…。これってわがまま?

「もう嫌や」
「めんどくさい」
「なんで私ばっかり」
子どもの口からそんな言葉ばかり聞こえてくると、ついイライラしてしまうことはありませんか?
励ました方がいいのかな。
考え方を変えた方がいいのかな。
それとも、ただのわがままなのかな。
そんなふうに悩むお母さんは少なくありません。
でも、子どもの愚痴の奥には、わがままではなく「わかってほしい気持ち」が隠れていることがあります。
「体育なんて大嫌い!」
娘が小学1年生だった頃の話です。
冬のマラソン大会が近づいていました。
毎朝、学校ではマラソン練習が行われていたようで、ある日、娘が私に聞こえるように話し始めました。
「もう体育いややねん」
「こんな寒いのに半袖半ズボンで走るんやで」
「絶対おかしいわ」
さらに続きます。
「私、もう80周も走ってるねん」
「しんどいわ~」
親として聞いていると、
「みんな頑張ってるんだから」
「そんなこと言わないの」
と言いたくなります。
でも私はこう返しました。
「そっか。体育が嫌なんやね」
「寒い中で走るのがしんどいんやね」
すると娘は、
「そうやねん!」
と嬉しそうに話し始めました。
しばらく話したあと、
「あー、もう宿題しようかな」
と言って、自分からその場を離れていったのです。

娘が本当に伝えたかったこと
後から振り返ると、娘は体育をなくしてほしかったわけではありません。
マラソン大会を中止してほしかったわけでもありません。
ただ、
「寒い」
「しんどい」
「嫌だ」
という気持ちを聴いてほしかったのだと思います。
子どもが愚痴を言う時、親はつい解決しようとします。
でも子どもは、解決策よりも先に、
「そう感じていたんだね」
と受け止めてもらいたいことがあるのです。
親はつい正そうとしてしまう
子どもが文句ばかり言うと、
甘やかしてはいけない。
前向きにさせなければいけない。
そんな気持ちになることがあります。
でも、大人だって同じではないでしょうか。
仕事で疲れた日。
思い通りにいかなかった日。
誰かに話を聴いてほしい時があります。
そんな時、
「考え方が甘いんじゃない?」
と言われたら、少し寂しくなります。
子どもも同じです。
愚痴の奥にある気持ち
子どもの愚痴は、ただの文句ではありません。
その奥には、
「頑張っていることに気づいてほしい」
「しんどさをわかってほしい」
「自分の気持ちを受け止めてほしい」
そんな想いが隠れていることがあります。
だから私は、
愚痴を止めるより先に、
その気持ちを聴いてみたいと思っています。
「そうなんだね」
「しんどかったんだね」
「嫌だったんだね」
その一言だけで、子どもの表情が変わることがあります。

子どもが話したくなる安心感
誰だって、いつも機嫌よく過ごせるわけではありません。
愚痴を言う日もあります。
不満をこぼす日もあります。
だからこそ、
嬉しいことだけでなく、
ネガティブな気持ちも安心して話せる関係を育てていきたいと思うのです。
愚痴をなくそうとしなくていい。
ネガティブな気持ちを前向きに変えようとしなくてもいい。
まずは、
「そう感じていたんだね」
と受け取ること。
子どもが安心して気持ちを話せる場所は、そんな小さな対話の積み重ねから育っていくのだと思います。

今日、お子さんが愚痴をこぼしたら、
すぐに解決しようとする代わりに、
まずは「そっか」から始めてみませんか。


